中国武術を通じて身体意識の覚醒を目指す 東洋身体研究室 ![]() 左が裏山元紹さん
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「ここは来るのも自由、休むのも自由。みんな思い思いに自主的に研鑚することにしています」 裏山さんは、あいにくの雨模様のため、練習生の出足を気にしているようだ。やがて、1人2人と集まり、男性4人女性2人の6人になった。 まず最初は、左右の筋肉のバランス調整。これは太極拳の練習にフィットしており、すごく効果があるとのことである。 続いて、太極拳の練習に入る。みんなが自由に思い思いのやり方で練習しているのにはびっくりした。これは、各人ごとにテーマが出されているためだそうだ。 しなやかで軽やかな動きなのに、上着を脱いで半袖姿になる練習生がいるのにも驚いた。重心を低いところにおいて運動するために、汗が出るとのことである。 ともかく、総じて楽しそうな練習風景だった。 ◆「中国武術の練習が自分に何をもたらすか。常に反すうしてもらいたいと思っています。意識のない練習からは何も生まれません」 「週に1回だけの練習では、上達が難しいですね。毎日、課題を心に留め置いて、歩いているときや信号待ちのときなどに、思い浮かべてほしいと思っています」
裏山さんとの一問一答はつぎのとおり。 Q 中国武術について、簡単に説明してください。 A 中国武術には、有名な太極拳(たいきょくけん)のほかに、形意拳(けいいけん)、八卦掌(はっけしょう)など、たくさんありますが、当研究室ではこの3つを研鑚しています。 中国武術を学ぶ流れには、大きく分けて2つあります。 1つは表演派武術。見た目にどう映るかを大切にするもので、競技会を重視します。身体には年齢的な限界があるので、30〜40歳がピークになります。 もう1つは、伝統派武術です。競技会は重視しません。コンフー(功夫:長い修練を通じて蓄積された力)を高めることを目標としています。 伝統派武術の理想は生涯現役です。ぼくの中国での先生の1人は、70代ですが、今でも立ち合うと、ふっとばされますよ。当研究室は伝統派武術の流れを汲んでいます。 Q すごい力なんですね。 A 単なる力ではありません。相手の力を利用して相手をとばすんです。己を捨てて相手に従う(捨己従人)が太極拳の原理です。 世間では、太極拳は単なるラジオ体操みたいなものだと見られているようですが、その誤解をときたいですね。 Q 研究室というと、何か自然科学なんかの研究室みたいな感じがしますね。 A 中国武術は、すごく奥が深いんです。ぼくもまだまだ未熟で、懸命に勉強しています。練習生と一緒に学び研鑚していきたい、こういった想いから、研究室にしたのです。 Q 研究の目的は?
究極の目標は、自身の覚醒です。自分の中の力を見つけ、その力を高めていくのです。人間は自然の一部で、宇宙と一体ですよね。ぼくには、まだまだ遠き道です。 Q これからの活動の重点は? A これまでの活動は、どちらかといえば武術中心だったんですが、これからは心身の本来の健康を取り戻すことに重点をおきたいと考えています。 現代は、本来の自分の身体能力に気付きにくい、あわただしい世の中になっており、身体に悩みを抱える人たちは少なくありません。 こうした人たちが自分の身体とより良い関係を築けるよう、お手伝いをしたい。これが東洋身体研究室のコンセプトです。 |
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裏山元紹さんのプロフィール・広島県呉市生まれ、28歳。 ・小中学校のときは体が弱く、高校に入ると中国武術を始める。 ・平成5年、高校を卒業すると、中国北京師範大学に留学、中国語と中国武術を 学ぶ。 ・中国武術を学んだ師は、日本では久留島幹夫先生、中国では王建華、張偉一 の両老師で、今も私淑する。 ・平成7年帰国。 ・平成9年、五行会を設立し、中国武術の研鑚に努める。 ・平成15年、五行会を発展的解消、東洋身体研究室を設立する。 |
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