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仕事はゲーム感覚で! 浜本京子さん

広島市安佐南区の
小高い丘にある
堂本食品株式会社
ぱっくりりん
そのまま ぱっくりりん
皮むき不要の天津甘栗。
食べやすく、おいしい。
◆平成13年度広島市主催第7回グッドデザイン賞で、堂本食品株式会社の「そのままぱっくりりん」がパッケージ大賞に選ばれた。この企画をしたのは同社取締役企画室長の浜本京子さん。


 すごく明るく、全身からエネルギーが発散しているような人だった。企画室は若い女性ばかりの職場。たくさんの商品やデータ、書籍、コンピーューターなどがあちこちに置かれ、見るからに活気がある。浜本さんの人柄がそのまま表れているような職場だった。


◆浜本京子さんが堂本食品に入社したのは17年前。当時、34歳の主婦だった浜本さんは、子供が大きくなったので仕事をしたいと思い、堂本食品株式会社を訪ねた。求人案内もなければ縁故もない飛び込み求職だった。


 さすがに、そのときはことわられた。それから半年後、再度面接にきてくれとの案内があった。仕事は、出来たばかりの企画室〔定員1人〕での商品企画。不安もあったが、思い切って飛び込んだ。


◆初仕事は、上司の山積みになった書類の片付け。仕事の全容がわかり勉強になった。職場の雰囲気の改善にも取り組んだ。商品開発は試行錯誤を重ねた。そうして、1997年12月、ヒット商品「そのままぱっくりりん」が生まれた。


 浜本さんは述懐する。
「失敗には原因がありますが、成功は偶然です。不思議に、いろいろな偶然・条件が揃ってくるんですね。」


「成功したら、パーとやって一息つこうと思っていましたが、そうはいかないんですねえ。今では60社くらい競合していて、追われている状況なんです。」


「栗の皮をむくのはたいへん難しい
企画室のメンバー

お客様からの礼状


浜本京子さん
けど、ぱっくりりんは皮をむかなくてもいいので、たいへん助かると目の不自由な方から言われました。ぱっくりりんは、ユニバーサル商品なんですね。」


◆4年前のヒット商品「そのままぱっくりりん」が、今回のパッケージ大賞を受賞したのは、パッケージに入れた点字のおかげと言う。


「今の世の中の流れはバリアーフリー商品ですね。そんなことで、やさしさをコンセプトにした”ぱっくくりん”が評価されたのだと思います。パッケージに点字を入れるかどうか、最初は迷いました。その迷いを断ち切ったのは、ある全盲の女性の言葉でした。


”点字がなかったら、袋の裏表がわからない、裏にして人に上げるのは失礼になる”この言葉を聞いたときには、涙が出ました。身障者は人間が大きく人柄もやさしいと聞いていましたが、本当だと実感しました」


◆浜本京子さんは、広島生まれの広島育ち。広島県立商業高等学校卒。趣味は仕事、毎日毎日がゲーム感覚での真剣勝負。お酒は強く、なかなか酔わない。こんな浜本さんに育てたのは、シベリア帰りの父親だった。「いっぱしのこというのは、やることをやってからにしろ」ときたえられたという。


「堂本食品は同族会社でありながら、そんな感じはないですね。働き甲斐のある会社ですよ」
「お客様から、ぱっくりりんのことで、こんな礼状が来ました」と浜本さんは、礼状を手に嬉しそう。
 礼状は、ぱっくりりんの絵が描かれたカラフルな、2m近くもある巻紙。毎日おいしく食べていると言う趣旨のことが、綿々と綴られていた。


 17年間の浜本さんの主な勲章は、ヒット商品「ぱっくりりん」を開発しパッケージ大賞を受賞したこと、当初1名だった企画室を7名の世帯に成長させたこと、そして今年の6月役員に新任されたことだろう。「頑張れ!新役員浜本京子さん!」 


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