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 テラファームを設立してから16年
人と自然のつながりを求めて
有限会社テラファーム・HARTアドベンチャーセンター
賀島勝巳さん・末田佳子さん夫妻




賀島勝巳さん

賀島勝巳さん(かしまかつみ)
末田佳子さん(すえだよしこ)


有限会社 テラファーム
HARTアドベンチャーセンター
〒734-0025
広島市南区東本浦町18-36 すみれハウス 

TEL&FAX  082-282-3344
携帯電話 090-4149-3541
Eメール terafarm@nifty.com
URL http://hart-hart.net/index.html
 

末田佳子さん


賀島勝巳さんと末田佳子さんは、テラファームを設立してから16年間、建設コンサルタント業務に係わり、河川を中心とした整備計画や地域活性化プランを提案してきた。現在では、自然を体感するプログラムを企画・運営するなど、多彩な活動を展開している。永年共同して仕事をしてきたお2人は数年前に籍を入れたが、未だに「賀島さん」「末田さん」と呼び合うフレッシュなパートナーである。お2人の16年間の軌跡を取材した。



賀島勝巳さんと末田佳子さん

すみれの谷
広島市佐伯区湯来町大字多田加下峡

すみれの谷の炉

すみれの谷の小屋



テラファームを設立してから

  テラファームは、お2人が共同して設立されたのですか?
 

賀島  そうです。1992年のことですから、はや16年過ぎました。当時は海や河川などに対する国の考え方が変わってきた頃で、アイデアや企画を求める仕事が増えました。私たちにとっては畑違いの仕事でしたが、われわれの感覚を活かし、パンフレットのデザインから地域づくりの構想案(例えば水辺の楽校プロジェクトなど)を作成しました。
 ちなみに、テラファームの語源は、TERRAがラテン語の大地、FARMが英語の農園です。


末田  面白くやりがいもある仕事でしたが、提案の場合は机上で終わることも多く(泣き)、構想に託した私たちの思いを現実化する方法がないかと考えるようになり、その場所を探しはじめました。


活動の拠点となる「すみれの谷」を構築

  それが「すみれの谷」との出会いのきっかけになったんですか?


末田  そうです。私たちの仕事は川に係わる事が多く、しかもカヌーに出会っていたこともあり、きれいな川のある場所を求めて上流へ上流へとさかのぼっていきました。そうしているうちに、湯来町を流れる水内川の源流域に熊笹だらけの藪がありました。そのとき、私たちが求めている場所はここだと思ったんです。1997年のことでした。


賀島  最初の仕事は熊笹刈りでした。当初は草刈機で刈っていましたが、杉の大きな根っこがあったため、ショベルカーも購入しました。
 随分前に、「蝶」を使った企画を考えていたことがあります。そのとき、蝶の幼虫が食べるすみれを育てていました。
 熊笹を刈り払うとすみれが生えて来たので、ある種の運命を感じ「すみれの谷」と名づけました。
 

末田  刈り払った笹は燃やさなければなりませんが、直火は危険なのでドラム缶で燃やしていました。しかし、このやり方は、ゴミを燃やしているようで、美しくありません。
 そこで枕木と川の石で炉とテラスを作りました。さらに、「奥山と里山の境界 少し人間寄り」をコンセプトに構想を重ね、廃材などで小屋を建て井戸を掘りました。ほぼ現在の姿ができあがったのは、2002年頃でした。


Q  広島市内からすみれの谷まで行くのに、どのくらいかかりますか?


末田  片道約50km、車で1時間半くらいです。電気・ガスがなく携帯電話は圏外、いわば陸の孤島です。最近はそれでも、郵便が届くようになりました。当初は木のない荒れ地でしたが、2005年くらいから急に「森」の雰囲気になりました。週に平均1回くらいは行っています。草刈やスズメバチの退治などの作業もありますが、何といってもリフレッシュできるのが魅力です。


HARTアドベンチャーセンターの設置

Q  2004年にアウトドア事業部門「HARTアドベンチャーセンター」が設置されましたね。その動機は?


賀島  動機は、「すみれの谷」という場所をもったこと、それにゴミです。
 源流域にはとてもきれいな川が流れていますが、年々ゴミが増えてきているので、きれいな川で遊ぶ楽しさを体験し、自然に対する興味、ゴミ問題への関心が育つようなプログラムが出来ないかと考えました。自然とか環境というとボランティアのイメージが強いのですが、楽しく安全に体感するプログラムを継続して提供するためには、安全確保に関する資格も習得し事業として取り組む方がよいと思い「HARTアドベンチャーセンター」を設置したんです。キャッチフレーズは、「どきどきワクワク。小さなチャレンジにより自然との思い出を胸に刻もう!」です。


リバーアドベンチャー

リバーアドベンチャー

宮島でシーカヤック

宮島でシーカヤック



Q  どんな体験プログラムを行っているのですか?


賀島  カヌーや川遊びがあります。ヘルメットとフローティングベストを身に着けて流れたり、滝から飛び込んだりするリバーアドベンチャーは、子どもにも楽しいですが、大人もはまります。大人は童心にかえり、子どもは大人への一歩を踏み出すという感じでしょうか。


末田  ダッチオーブンなどのアウトドア料理、薪割り、焚き火、クラフト、キャンドルづくり、いろいろ楽しんでもらっています。バームクーヘン作りは、感動が大きく、人気があります。


賀島  海では宮島でシーカヤックを行っています。その他ビーチコーミングをした素材でのクラフトづくりなども行っています。


Q  川でも海でもカヌーをされているんですか?


末田  1993年頃にカヌーと出会いました。自分の力で水面を漕ぎ渡る感覚は、ある種の衝撃でしたね。
 多数の人たちにきれいな川でカヌーと出会って欲しかったので、2003年頃、湯来町の水内川中流域で、リバーカヤック体験を本格的に始めました。
 シーカヤックツアーを始めたのは2006年からで、瀬戸内海汽船の井藤さんとのご縁がきっかけでした。宮島対岸から漕ぐコースと、島内の築100年あまりの町屋を拠点に出発するコースがあります。


賀島  シーカヤックで大鳥居に近づくのは、不思議と毎回感動があります。期間は初春から晩秋。関東方面のお客様が多いです。
 初めてのシーカヤック体験が宮島という方たちも多いので、宮島島内からのショートコースはどなたでもすぐ体験出来るような
プログラムになっています。事前の用意がいらないので喜ばれています。


これから力を入れたいこと


  お2人とも夢追い人ですね。お2人には分担みたいなものがあるんですか?


末田   どちらかといえば賀島さんはスターター。いいと思ったら、すぐにでも始めたい人です。私はやや現実的なので、ちょっと待ってとストップをかける役です。はじめるとやりすぎるので、最初は押さえておきたいんです。


賀島  こういうことが出来たら面白い楽しいと思ったら、自分たちだけで出来ることは、すぐにでも始めたいですね。ともかくやってみる、結果は後からついてくると思っています。これからも、このスタンスは変わらないでしょう。


末田  私たちは、何かあったら取りあえず相談してくださいというスタイルで仕事をしてきました。それが定着したのか、おかげさまでいろいろな仕事をさせてもらっています。


賀島  2人だけでできることには限りがあるので、いろいろな人たちとチームを組み仕事の幅を広げてきました。HARTアドベンチャーセンターの企画するプログラムについても、アイデアや技術があり、やる気のある人やグループとネットワークを組んでいきたいと思います。



  とても面白い話でした。今日は楽しいひとときを過ごさせていただき有難うございました。 



賀島勝巳さん・末田佳子さんの略歴
1992 H4 2人でテラファームを設立。
1993 H5 カヌーに出会う。
1997 H9 「すみれの谷」の土地を購入。
1998 H10 「すみれの谷」の炉を完成。
テラファームの法人登録(有限会社)。
2001 H13 「すみれの谷」の小屋ほぼ形が整う(現在進行形)。
2002 H14 すみれハウス(現在の事務所)ほぼ形が整う(現在進行形)。
「すみれの谷」で自然体験のプログラムを始める。
2003 H15 リバーカヌー体験プログラムを開始。
2004 H16 アウトドア事業部門「HARTアドベンチャーセンター」設置。
2006 H18 宮島で「シーカヤック」サービスオープン。



すみれの谷

2008.10.24/戸村彰義

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