引きこもり、不登校、非行少年少女のために
居場所を作りたい
e−Heart イーハート 清水理恵さん
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| e−Heart (イーハート)とは |
■理念
e−Heart イーハートは、社会(地域)・学校・保護者が子どもを
中心において育んでいける「場づくり」を推進します。(右図参照)
■事業
1 ホームスクール
ひきこもり・不登校・非行少年少女と保護者を対象に、次のような
活動を行う。
・学習サポート/高校卒業資格取得支援、
・奉仕活動など/トイレ素手磨き、老人ホーム慰問、絵手紙を書こう
・国際交流活動/カンボジアの子どものための絵本作成など
・企画運営活動/下記コンサートの裏方の仕事
2 障害者自立支援活動
障害者が奏でるコンサートを年2回開催。
3 学童保育
夏休み期間中、小学校の子どもを預かり、規則正しい日常生活が
送れるようサポートする。
■e−Heart通信の発行
隔月150部発行、平成20年1月創刊。(右写真参照)
■設立
平成20年3月3日NPO法人登記。(5年前から家庭訪問などを行う)
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NPO法人e−Heart イーハートは、西広島駅から10分くらい歩いた静かな住宅地にあった。民家を借りたという二階建ての和風の建物は、かなり広かった。代表者の清水理恵さんは見るからにバイタリティのある人で、「私は中高校のときぐれて、一通りの不良体験をしました。今では4人の息子たちに恵まれています。このような経験から、ひきこもりや不登校、非行少年少女のために居場所をつくりたいと思うようになりました」とイーハート設立の動機を語った。
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裏庭の畑で農作業 |

トイレ素手磨き
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絵手紙を描こう!
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Q まず最初に、イーハート設立の原点ともなった清水さんの生い立ちからお話しください。
清水 尾道市に生まれ、6歳のときからずっと広島市に住んでいます。私は中学生のとき、家庭環境が原因でぐれ始めました。私が急速にぐれ始めたのは、義父の暴力を抑える役割を果たしていた兄が交通事故で急死してからです。兄が亡くなったときは、ものすごいショックを受けました。
Q 何歳ころまで、ぐれていましたか。
清水 高校2年生ぐらいまでです。当時、不良少女には、がんぐろ派とヤンキー派がありましたが、私はヤンキー派で喫煙や暴走族など、不良の一通りのメニューはすべてこなしました。警察のお世話になったのは高校1年のときで、そのとき、安積先生という素晴らしい先生に面倒をおかけしました。それがきっかけとなり、不良から離れることができたのです。
Q 高校は無事卒業しましたか。
清水 おかげさまで卒業しました。それから短大に入り、保育士の資格をとりました。短大を卒業すると就職しましたが、22歳のとき会社を辞め、結婚しました。
Q その後は平穏な日々でしたか。
清水 それが、たいへんなことになってしまったのです。夫は23歳年上で、行政書士事務所を経営していましたが、連帯保証人になったため多額の負債を背負いったため、日々の生活がたいへんでした。
それからも、子どもは次々でき、今では男の子ばかり4人になっています。夫は徐々に立ち直っていきましたが、生活はたいへんでした。母に対するわだかまりは、今では完全に消えました。
Q 苦労されたんですね。昔の不良と今の不良は違いますか。
清水 違いますね。私が不良をしていた頃は、親や世の中に反発するというポリシーがあったし、根性も元気もありました。今の子にはポリシーがなく、なんとなく不良をやっている感じです。それに一般に根性も乏しく元気もありません。その原因は環境の変化にあると思います。
例えば現在はインターネットや携帯があり、ネット上の人間関係になってきました。そのため、交際内容が希薄になってきています。もう一つ、一番決定的なことは、お金や物が溢れるようになったことです。
Q どうすれば問題が解決すると思いますか。
清水 ひきこもりや不登校、非行少年少女を見ていると、彼らには共通して居場所がないように思われます。彼らに居場所を与え、規則正しい生活をさせ、世の中に役に立っていると実感させれば、必ず更正できると思います。私の4人の子どものことを考えると、このまま放置していてはいけないと思うようになりました。そこで5年前から、問題児の家庭訪問を始めたんです。
Q 家庭訪問はどんな状況でしたか。
清水 片道、車で一時間半かけて週に2回、女の子の家に通ったこともありました。初めのうちは、行ったら彼女はまだパジャマ姿ということもありました。今ではホームヘルパー2級の資格をとり、コミュニケーション力をつけるため、イーハートに週3回きています。
その他に、こんなショッキングなこともありました。お母さんから連絡があったので行くと、女の子が包丁をもって「死んでやる」と泣きじゃくっているんです。見ると床には食事や食器が散乱していました。お父さんに叱られ、かっとなってお父さんを叩きパニックに陥ったとのこと。彼女を抱きしめ、いっしよに食事を片付けました。彼女も、イーハートを卒業しました。
要は、子どもには普通に接することだと思いましたね。

母の日プレゼント |

法人登記祝賀会
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メイク講習 |

お花見
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清水さんの4人の子どもさん
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Q こうした家庭訪問がイーハートの設立につながったんですね。
清水 そうです。今年の3月3日、NPO法人登記をしました。
Q イーハートの理念は?
清水 イーハートの理念は、社会(地域)・学校・保護者が子どもを中心において育んでいける「場づくり」をすることです。言葉を変えていえば、社会(地域)と学校、家庭の手が回らないことを、イーハートが補っていきたいということです。
Q イーハートでは、具体的にどんなことをなさっていますか。
清水 一つはホームスクール。これが仕事の中心です。高校卒業資格の取得を支援したり、トイレ素手磨きや老人ホーム慰問をしたり、絵手紙教室を開いたりしています。裏庭の畑を使って野菜づくりもしています。カンボジアの子どものための絵本作成もしました。みんなで楽しくやっています。
このように世の中に少しずつコンタクトをとっているうちに、自分たちが世の中に少しでも役立っていることに気付きます。そうすると、彼らは必ず立ち直っていくと思います。
Q 二つ目の仕事は?
清水 障害者の自立支援活動として、障害者が奏でるコンサートを年2回開催することにしています。このイベントの裏方の仕事は、ホームスクールの受講者が行います。第1回目は、今年の5月24日、高次脳機能障害のある平岡麻衣子さんのピアノコンサートを広島市西区民文化センターで行いました。
Q 三つ目は?
清水 学童保育です。夏休み期間中、小学校の子どもさんを預かり、規則正しい日常生活が送れるようサポートします。今年の夏休みから始めます。清掃・学習・農作業・社会見学・奉仕活動などを、毎日規則正しく行うことによって、学童の心身のレベルアップを図りたい思っています。
Q いろいろなことをやられるんですね。これからの抱負は?
清水 ホームスクールの受講生は現在4人です。コミュニケーションを活発にするためにも、10人にはしたいと思っています。
Q 現在、イーハートの運営は清水さん1人でやっていらっしゃるんですか。
清水 ボランティアの方が10人くらいいらっしゃいます。今では家賃を払うのがいっぱいで、とても人件費を払えないので、1人で頑張っています(笑)。
Q 機関紙の隔月発行もあり、たいへんですね。これからのご発展を心から祈っています。今日はありがとうございました。
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2008.6.27/戸村彰義 |
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