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部屋に入ると、カラフルで南国情緒豊かな観葉植物の中に、華やかなウエディングドレスをまとったマネキンが立っていた。 事務室(隣の部屋)から出てきた土谷さんは、仕事の模様を歯切れよく次のように語った。 「3年前から、ハワイスタイルウエディングを中心とした海外挙式を、全国のカップルの皆さんにお贈りしています。 最初に、ご希望の挙式会場やご予算、ご旅行日程などをお伺いし、お2人に合ったハワイウエディングプランをご提案しています。 申込みを受けてから婚礼が終わるまでの期間はおおむね1年で、この間に、パーティ会場やお衣装など、諸々のことを何回も入念に打ち合わせします。 お打ち合わせは、全国からのお客様で、メールと電話でやりとりしています。なかには一度も顔を合わすことのない方もいらっしゃるので、顧客管理システムの整備充実には心を砕いています。メールのチェックは、毎日1日中やっています」 「結婚式ですから、1人の人が何回もなさるということはありません。ですから、広告宣伝には特に力を入れ新規のお客様の開拓に努力しています。お客様の好みは時代の趨勢につれて大きく変化するので、常にアンテナを高くして世界の教会やパーティ会場の最新の状況を把握するよう努めています」 驚いたことに、これだけの仕事を1人でこなしているとのこと。スタッフは採用しないのかと聞くと、 「募集はしているのですが、接客・営業・販売と総合的に業務を行える人がいないんです」と笑った。 この仕事をして一番嬉しいときはと尋ねると、 「婚礼が終わり、2人の楽しそうなアルバムが出来上がったときです。そのときは、ほんとうにやってよかったと思います」と答えた。 ■彼女は広島生まれ。東京の大学を卒業すると、地元の(株)チチヤス乳業に入社、広告宣伝部門に配属された。 「当時はバブルの最中でCIブーム、マーケティングとはどういうことか、CIはどのように展開したらよいかなど、宣伝・広告の基礎から教わりました。チチヤスは全国的に事業展開しているので、自分で手がけた商品をイトーヨーカー堂やダイエーなど大手スーパーのバイヤーに売り込みすることも多く、たいへん勉強になりました。ここには9年いましたが、この間にマーケティングの基礎を身に付けることができたと思っています」
チチヤスを退職すると、セゾングループの広島エアポートホテルに入社、ホテル関係の広告・宣伝の仕事に携わった。その後、リーガロイヤルホテルに出向、30代前半という若さで営業企画課長に抜擢された。 「当時、一番若い課長に任命されました。それまでの総合販促・マーケティング・商品企画の経験が実りました。その期待に応えなければと思い、それこそ必死で仕事をしました。毎日、午前様です。この間に、地元の婚礼業者など、たくさんの人たちと知り合いました。ほんとうに充実した日々だったのですが、9年目にさしかかった頃、このままでいいのだろうかと思うようになりました。まだふんばりのきく年齢のときに、独立した方がよいのではないかと思うようになったんです」 ■こんなとき、海外挙式を扱っている(株)スタイルカンパニーに出会った。 「婚礼については、ホテルの仕事をしているとき、いろいろかかわってきており人脈もできていたので、これなら私もできると思いました。そこで3年前、ホテルを退職し、(株)スタイルカンパニーHIROSHIMAを設立しました」 会社設立にあたっては、営業から広告宣伝、経理、総務まで1人でやるのでたいへんだったが、その中でとりわけ力を注いだのはホームページの製作だった。 「全国の海外挙式希望者の申込みを受けるには、ホームページを製作しなければなりません。さっそく地元のホームページ製作業者に来てもらいましたが、デザインなどに重点をおいた提案があるだけで、どのように営業を展開するかという面にからの提案はほとんどありませんでした。その後、数社に来てもらいましたが、どの業社も大同小異で、これなら自分で作った方がましと思い、ホームページ製作の勉強にかかったんです」 しばらく勉強しているうちに、グーグルやヤフーなどの検索対策を考えると、普通のホームページでなく、ブログによるホームページの方が有利ということがわかってきた。 「ブログによる本格的なホームページを作るには、Movable Typeのソフトが必要なんですね。さっそく購入し一生懸命勉強しました。ホームページの大枠は専門業者に作ってもらいましたが、その他、、ほとんどの内容は私が作っています。この選択は成功でしたね。おかげさまで、全国のお客様から申込んでいただいています」 これからの抱負を聞くと、 「海外挙式については、現在、ハワイを中心にやっていますが、パリ、オーストラリア等、世界各地に拡大していきたいと思っています。その他に、新しい仕事としては、ホームページのビジネスマーケティングが面白いと思っています。大企業にはマーケティングの専門家がいますが、中小企業には、こういった人材が薄い。それに地元のホームページ製作業者には、マーケティングに強い人があまり多くないように思われます。そういったことから、私でもお役にたてるのではないかと思っています」と答えた。 |
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2007.9.14(戸村彰義) |
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